伝統文化を知る

2024.03.28

陶磁器・ガラス

週刊メールマガジン「伝検通信」 第1号

伝検通信、始まります。

皆さん初めまして! 日本伝統文化検定協会理事長の境克彦と申します。週刊メールマガジン「伝検通信」にご登録いただき、誠にありがとうございます。

これから毎週木曜日に、日本の伝統文化に関する基礎知識や伝検協会からのお知らせなどをお届けします。ぜひ、お知り合いにメルマガ登録をお勧めください。

伝検の目的は、危機的な状況にある日本の伝統文化・伝統産業の理解者、支援者を育てることです。そのために一人でも多くの方に伝検を受験し、合格していただきたいと願っています。

実は私も全くの初学者ですが、勉強しようと思い立ってから、身の回りに小さな変化が起きています。名刺入れをコーチから甲州印伝に変えました。総本家「印傳屋」さんの創業は天正10年(1582年)。あの本能寺の変が起きた年です。単純に「すごい!」と思いました。65年も生きてきて、そんなことも知りませんでした。

エルメスのバッグもいいし、マイセンの食器もいいでしょう。でも、日本にはそれらに優るとも劣らない逸品がたくさんあります。知れば知るほど、学べば学ぶほど、その奥深さに心を奪われます。

ぜひ一緒に勉強しましょう。伝検通信、ご愛読をよろしくお願いいたします。


目次

・ 伝統文化と私(一般社団法人日本伝統文化検定協会会長 近衞忠大)
・ 「クイズで肩慣らし」第1回(陶磁器・ガラス)
・ 伝検協会だより


伝統文化と私

一般社団法人日本伝統文化検定協会会長 近衞忠大

このたび、一般社団法人日本伝統文化検定協会の会長という大役を仰せつかりました。

近年、日本は観光デスティネーションとして最も注目される国の一つになり、世界中で日本発のコンテンツが愛されています。歴史と伝統があり、それにとらわれることなく新しいものを生み出す力が、そういった評価につながっていると思います。

日本の外に出ると、多くの「日本ファン」に出会います。そしてよく勉強された方にお目にかかり、自分の無知を恥じることがいかに多いことか。

高度経済成長期に生まれ、海外で育ち、クリエーターとして仕事をしてきた私は、伝統とはおおよそ離れた場所にいました。しかし多くの神社仏閣、芸能、工芸などとの縁が深い家に生まれたこともあり、自然と伝統に触れ、さまざまな体験をする中で、ご先祖さまに恩返しをしなければ、という意識は常に持っています。海外で長い時間を過ごした日本人の一人として、われわれが誇るべき伝統をきちんと理解し、少しでも多くの日本人が言語を選ばずに伝えることができるようになる一助になればと思っております。

伝統文化の勉強は得てして入り口が狭く、長い時間がかかります。しかし、その素晴らしさに触れたり、興味を持つきっかけがあったりすれば、楽しみながら学ぶことができるのではないでしょうか。日本伝統文化検定を通じて、そのきっかけをつくり、皆さまと一緒に勉強をしていきたいと思っております。どうかよろしくお願い致します。

株式会社curioswitch 代表取締役/クリエイティブ・ディレクター
宮内庁 式部職 宮中歌会始 講師


「クイズで肩慣らし」第1回(陶磁器・ガラス)

~伝検公式テキスト(9月ごろ刊行予定)のジャンルごとに出題します~

このお茶碗の模様、何と呼ばれているか、ご存じでしょうか? (答えと解説は次号で)


伝検協会だより

一般社団法人日本伝統文化検定協会は伝統文化や伝統産業に関する「日本伝統文化検定(伝検)」を24年秋にスタートさせます。学習・出題分野としては「陶磁器・ガラス」「和紙・染織」「金工・木漆工」「伝統色・紋様」「庭園・建築・美術」「茶道・和菓子・日本茶」「食文化・歳時記」「芸能」の8ジャンルを設定。試験は、仕事に応用できる知識を身に付ける中級(標準)レベルの「2級(伝統文化マスター)」から始め、コンピューターを使ったCBT方式を用い全国300カ所以上のテストセンターで受けることができます。


【編集後記】

伝検通信創刊号をお届けしました。日本で古くから育まれてきた伝統文化・伝統産業は現在、危機的な状況に置かれています。まずは知ることから。ぜひ今後のメルマガにご期待ください。本号では、公家であり五摂家筆頭・近衛家の長男で日本伝統文化検定協会の近衛忠大会長にご寄稿いただきました。毎号、「肩慣らしクイズ」もあります。ぜひ次号以降もお楽しみに (坂本)。


関連タグ: #近衞忠大

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