2級最優秀賞
江村拓也さん
東京都 男性 20代このたび、日本伝統文化検定2級優秀賞をいただくこととなり、大変光栄に思います。私はもともと、きもの分野に関心があり、着付け技術や染織に関して知識を深めてきました。しかし、きものに限らず、より広く日本の伝統文化を学びたいと考え、第1回の伝検を受験しました。実際にテキストを手に取り学び始めると、「知っているつもりだったが知らなかった」「日本人でありながら、日本の文化について知らなさすぎる」と痛感することが何度もありました。例えば、陶磁器や和紙、染織品、建築様式など、日常の中にありながら意識せずに通り過ぎてしまっていたものが、実は奥深い歴史や技術を持つものであることに気づかされました。試験では、公式テキストの知識だけでなく、より広い教養が問われました。テキスト外からの出題も多く、単なる暗記ではなく、「どれだけ文化に触れ、興味を持ってきたか」が試されているように感じました。私は一度の受験では2級に合格できず、試験期間中に複数回挑戦しました。CBT試験の良さは、受験したい日時を自由に選べることや、納得がいくまで挑戦できることにあると思います。伝検は、「知識を得る楽しさ」と「文化を学ぶ意義」の両方を味わえる検定です。「試験のために勉強する」のではなく、「日常的に文化に触れ、知識を深めることが大切」だと実感しました。何気なく見ていた工芸品などにも、「どのような背景や歴史があるのか」と興味を持つようになり、学びの楽しさを改めて感じています。これから受験を考えている方は、ぜひ公式テキストやCBT試験の仕組みを活用しながら、自分のペースで挑戦してみてください。この経験を通じて、「文化はただそこに存在するのではなく、意識して手を伸ばさなければ触れることはできない」と改めて実感しました。日常に溶け込み、うずもれ、気づかなければ見過ごしてしまう文化だからこそ、意識し、学び、感じ取ることが大切なのだと思います。伝検マスターとして、今後も日本の伝統文化への興味を深め、学びを続けて参ります。